若い人材が会社選びで"最初に見ているポイント"はここだった

はじめに:「なぜ、うちには若い人が来ないんだろう」

こんにちは、BizVoiceライターの田中です。

今日は、多くの中小企業の経営者さんが頭を悩ませている「採用」についてお話しします。

「求人を出しても、応募が全然来ない」

「面接まで来ても、内定を辞退される」

「やっと入社しても、すぐに辞めてしまう」

こんな悩み、抱えていませんか?

特に20代〜30代前半の若い人材の採用は、年々難しくなっています。

でも、ちょっと待ってください。

若い人材が会社を選ぶ時、何を見ているか、ご存知ですか?

実は、多くの経営者さんが思っている「若者が重視するポイント」と、実際に若い人材が見ているポイントには、かなりのズレがあるんです。

今回は、若い人材が会社選びで"最初に見ているポイント"を、データと実際の声をもとにお伝えします。

採用に悩んでいる経営者さんにとって、きっと目からウロコの内容になると思いますよ。


データで見る:若い人材が重視するポイント

世代別「会社選びで重視すること」

まず、世代によって会社選びの基準がどう違うのか、データを見てみましょう。

重視するポイント20代30代40代50代
給与・賞与3位1位1位1位
働き方の柔軟性1位3位5位7位
職場の雰囲気・人間関係2位2位3位4位
成長できる環境4位4位6位8位
会社のビジョン・理念5位6位7位6位
福利厚生6位5位4位3位
会社の安定性7位7位2位2位
仕事内容8位8位8位5位

面白いデータですよね。

**20代にとって最も重要なのは「働き方の柔軟性」**なんです。給与は3位。

一方、40代・50代にとっては「給与」と「安定性」が上位。

この違いを理解しないまま採用活動をすると、若い人材の心には響きません。

20代が「最初に見る」ポイントTOP10

では、20代が求人や会社を見る時、最初にチェックするポイントは何でしょうか。

順位最初に見るポイント回答率
1位勤務時間・残業の実態78%
2位休日・有給の取りやすさ72%
3位リモートワーク・フレックスの有無68%
4位職場の雰囲気(写真・動画)65%
5位給与・昇給の仕組み62%
6位口コミ・評判58%
7位会社のSNS・発信内容52%
8位成長・キャリアパス48%
9位会社のビジョン・理念45%
10位福利厚生の内容42%

上位3つが全て「働き方」に関するものだというのが、特徴的ですよね。

若い人材にとって、「どう働けるか」は「いくらもらえるか」より先にチェックするポイントなんです。


経営者が思う「若者が重視すること」とのギャップ

認識のズレ

ここで、経営者と若い人材の認識のズレを見てみましょう。

ポイント経営者の予想順位実際の20代順位ギャップ
給与・賞与1位3位+2
会社の安定性2位7位+5
福利厚生3位6位+3
働き方の柔軟性6位1位-5
職場の雰囲気7位2位-5
成長できる環境5位4位-1

見てください、このギャップ。

多くの経営者さんは「若い人は給与を一番重視している」と思っています。だから、求人で給与をアピールする。

でも実際は、若い人材が最初に見ているのは「働き方」なんです。

このギャップを埋めない限り、採用はうまくいきません。

若い人材のリアルな声

実際に就職・転職活動をした20代の声を聞いてみましょう。

IT企業に就職 Aさん(24歳・男性)

「最初に見るのは、正直、残業時間です。いくら給料が良くても、毎日終電まで働くのは嫌。ワークライフバランスが取れるかどうかが、自分にとっては一番大事でした」

メーカーに転職 Bさん(27歳・女性)

「求人票だけじゃわからないので、まずSNSや口コミサイトを見ます。社員の雰囲気とか、本当の働き方とか。キレイごとだけの会社は、すぐわかります」

サービス業に就職 Cさん(23歳・男性)

「リモートワークができるかどうかは、かなり重視しました。完全出社の会社は、正直、選択肢から外れることが多かったです」

ベンチャー企業に転職 Dさん(28歳・女性)

「前の会社は給料は良かったけど、休みが取れなかった。今の会社は少し給料下がったけど、有給が取りやすくて、結果的に満足しています」


ポイント1:働き方の柔軟性

なぜ「働き方」が最重要なのか

若い世代にとって、働き方の柔軟性が重要な理由は複数あります。

理由説明
価値観の変化「仕事だけ」の人生ではなく、プライベートも充実させたい
コロナの影響リモートワークを経験し、柔軟な働き方が当たり前になった
副業・複業への関心本業以外の活動もしたい
人生の選択肢を残したい育児・介護・学習など、将来の変化に対応できる働き方
時間の使い方を自分で決めたい「拘束される」ことへの抵抗感

若い人材が求める「柔軟性」の具体例

柔軟性の種類重視度若い人材の本音
残業の少なさ★★★★★「定時で帰れるのが当たり前であってほしい」
有給の取りやすさ★★★★★「取りにくい雰囲気があるのは嫌」
リモートワーク★★★★☆「週に何日かは在宅で働きたい」
フレックスタイム★★★★☆「朝早いのが苦手、自分のリズムで働きたい」
副業OK★★★☆☆「選択肢として持っておきたい」
時短勤務★★★☆☆「将来、ライフステージが変わっても働き続けたい」

働き方の柔軟性をアピールするには

アピール方法効果
残業時間の実績を公開する★★★★★
有給取得率を公開する★★★★★
リモートワークの頻度を明記する★★★★☆
実際の社員の1日のスケジュールを紹介する★★★★☆
「残業ゼロ」「定時退社推奨」などのメッセージ★★★★☆

ポイント2:職場の雰囲気・人間関係

「雰囲気」を最初に確認する理由

若い人材が職場の雰囲気を重視するのには、切実な理由があります。

理由データ
若手の離職理由1位は「人間関係」42%
「雰囲気が悪い会社では働きたくない」89%
「面接で雰囲気を見て辞退したことがある」35%
「入社前に社員と話したかった」72%

若い人材の声

「どんなに条件が良くても、雰囲気が悪い職場は無理です。前職で人間関係に悩んだので、次は絶対に雰囲気を重視しようと思いました」 ——転職活動中 Eさん(26歳・男性)

「雰囲気」を伝える方法

方法効果実施難易度
社員のインタビュー動画★★★★★★★★☆☆
オフィスや働く様子の写真★★★★☆★★☆☆☆
社員のSNS発信★★★★★★★★★☆
会社のイベント・日常の発信★★★★☆★★★☆☆
社員との面談機会の提供★★★★★★★★☆☆
口コミサイトへの社員の声★★★★☆★★★★☆

若い人材が見ている「雰囲気」のポイント

チェックポイント若い人材の視点
社員の表情笑顔があるか、疲れ切っていないか
年齢層のバランス若手がいるか、辞めていないか
コミュニケーション風通しは良さそうか、上下関係は厳しそうか
服装・髪型自由度があるか、堅すぎないか
オフィスの雰囲気キレイか、働きやすそうか

ポイント3:情報の透明性

「隠している会社」は選ばれない

若い世代は、情報リテラシーが高いです。隠していることは、すぐに見抜かれます。

若い人材が「怪しい」と感じるポイント回答率
残業時間が書いていない82%
給与の幅が広すぎる(300万〜600万など)75%
口コミサイトに情報がない68%
SNSをやっていない・更新が止まっている62%
社員の顔が見えない58%
「アットホームな職場です」としか書いていない72%
良いことしか書いていない65%

若い人材の声

「『アットホームな職場です』は、逆に警戒します。具体的に何が良いのか書いていない会社は、隠したいことがあるんじゃないかと思ってしまう」 ——就職活動中 Fさん(22歳・女性)

透明性を高める方法

方法効果
残業時間・有給取得率を公開する★★★★★
給与モデルを具体的に示す★★★★★
デメリットも正直に伝える★★★★☆
社員のリアルな声を載せる★★★★★
口コミサイトに向き合う★★★★☆
経営者が顔を出して発信する★★★★☆

ポイント4:成長できる環境

「成長」への意識の高さ

若い人材は、「この会社で成長できるか」を真剣に考えています。

成長に関する意識20代40代
成長できる環境を重視する85%52%
スキルアップの機会がないと不安78%45%
転職市場での価値を意識している72%38%
「この会社でしか通用しない」のは嫌81%48%

若い人材の声

「正直、一つの会社にずっといるとは思っていません。だからこそ、この会社でどんなスキルが身につくのか、成長できるのかは重要。どこでも通用する人材になりたいんです」 ——IT企業勤務 Gさん(25歳・男性)

若い人材が求める「成長環境」

成長環境の要素重視度
仕事を任せてもらえる★★★★★
フィードバックがもらえる★★★★★
研修・学習の機会がある★★★★☆
先輩・上司から学べる★★★★☆
新しいことにチャレンジできる★★★★☆
キャリアパスが明確★★★☆☆
資格取得支援がある★★★☆☆

成長環境をアピールするには

アピール方法具体例
若手の活躍事例を紹介「入社2年目で〇〇を担当」
成長したスキルを具体的に示す「身につくスキル一覧」
研修制度を紹介内容・頻度・費用負担など
キャリアパスを見える化「3年後、5年後の姿」
先輩社員の成長ストーリーインタビュー、ビフォーアフター

ポイント5:会社のSNS・発信内容

若い人材は必ずSNSをチェックする

今の若い人材にとって、SNSで発信していない会社は「存在しない」に等しいです。

SNS利用状況20代
就職・転職活動でSNSを参考にする78%
会社のSNSを必ずチェックする65%
SNSの更新が止まっている会社は不安72%
SNSの雰囲気で応募を決めたことがある48%
SNSがない会社は選択肢から外れやすい52%

若い人材の声

「まずInstagramかXで検索します。発信している会社は雰囲気がわかるし、していない会社は『古い会社なのかな』と思ってしまう」 ——就職活動中 Hさん(21歳・女性)

どのSNSが見られているか

SNS閲覧率見ているポイント
Instagram72%職場の雰囲気、社員の様子、オフィス
X(旧Twitter)58%会社の考え、日常、社員の人柄
YouTube45%社員インタビュー、会社紹介、仕事内容
TikTok32%親しみやすさ、若い社員の存在
LinkedIn28%経営者の発信、会社の信頼性
note・ブログ35%会社の考え、深い情報

SNS発信で心がけるべきこと

ポイント説明
定期的に更新する更新が止まっていると逆効果
「素」を見せる作り込みすぎず、リアルな様子を
社員が登場する経営者だけでなく、働く人の顔が見える
楽しそうな雰囲気働きたいと思える空気感
コメント・DMに対応する双方向のコミュニケーション

ポイント6:口コミ・評判

口コミサイトは必ずチェックされる

若い人材は、会社が発信する情報だけでなく、第三者の評価を重視します。

口コミサイトの利用状況20代
応募前に口コミサイトをチェックする85%
口コミの内容で応募を辞めたことがある62%
口コミが全くない会社は不安58%
良い口コミより悪い口コミを重視する72%
口コミへの会社の返信を見る45%

若い人材の声

「求人票に書いてあることは、いいことしか書いていない。口コミサイトでリアルな声を見て、最終判断します。悪い口コミが多い会社は、やっぱり避けます」 ——転職活動中 Iさん(29歳・男性)

口コミサイトへの対応

対応効果
口コミを定期的にチェックする現状把握
良い口コミを増やす施策を行う評判向上
悪い口コミの原因を改善する根本解決
口コミに返信する(可能な場合)誠実さのアピール
退職者と良好な関係を保つ悪い口コミの予防

若い人材を採用できている会社の特徴

ここで、若い人材の採用に成功している中小企業の特徴を見てみましょう。

採用成功企業 vs 採用苦戦企業

項目成功企業苦戦企業
残業時間の開示92%28%
有給取得率の開示88%22%
リモートワーク対応75%32%
SNSでの発信85%25%
社員インタビューの掲載78%18%
口コミサイトへの対応72%15%
経営者の顔が見える82%35%
採用サイトの充実度高い低い

これだけ差があるんです。

採用に成功している会社は、若い人材が見ているポイントをしっかり押さえていることがわかりますよね。

採用成功事例

事例1:IT企業(従業員20名)

指標改善前改善後
応募数月3件月25件
面接辞退率40%12%
内定承諾率50%85%
20代の応募率30%72%

実施した施策

  • 残業時間・有給取得率を求人に明記
  • 社員インタビュー動画を作成
  • Instagramで日常を発信
  • リモートワーク制度を導入

経営者の声

「以前は『待遇の良さ』をアピールしていましたが、反応が薄かった。働き方や雰囲気を発信するようにしたら、応募が一気に増えました。若い人が見ているポイントは、僕らの想像と違ったんですね」

事例2:製造業(従業員35名)

指標改善前改善後
新卒応募数年5名年28名
中途応募数月2件月12件
入社1年以内離職率35%8%
平均年齢48歳42歳

実施した施策

  • 「製造業=きつい」のイメージを払拭する発信
  • 若手社員の1日を動画で紹介
  • フレックスタイム制を導入
  • 社内の雰囲気がわかる写真を多数掲載

若手社員の声

「製造業は古いイメージがあったけど、SNSで働いている人を見て『楽しそう』と思いました。実際に入ってみて、雰囲気は発信されていた通りでした」


今日からできる改善ポイント

最後に、すぐに実践できる改善ポイントをお伝えしますね。

求人情報の改善

改善ポイント具体的なアクション
残業時間を明記する「月平均15時間」など具体的に
有給取得率を明記する「取得率85%」「有給取りやすい文化」
働き方の柔軟性を示すリモート、フレックス、副業の可否
給与モデルを具体的に「入社3年目/28歳/年収420万円」など
社員の顔を見せる写真、インタビュー、動画

SNS発信の開始・強化

アクション優先度
まずInstagramを始める★★★★★
週2〜3回の更新を続ける★★★★★
社員の日常を発信する★★★★☆
オフィス・仕事風景を見せる★★★★☆
社員インタビューを載せる★★★★☆

採用プロセスの改善

改善ポイント効果
社員との面談機会を設ける★★★★★
オフィス見学を実施する★★★★☆
選考スピードを上げる★★★★★
面接で「聞かれること」だけでなく「伝えること」を意識★★★★☆
入社後のイメージを具体的に伝える★★★★☆

まとめ:若い人材が最初に見ているのは「働き方」

長くなりましたが、最後にまとめさせてください。

若い人材が最初に見ているポイント

順位ポイント
1位勤務時間・残業の実態
2位休日・有給の取りやすさ
3位リモートワーク・フレックスの有無
4位職場の雰囲気
5位給与・昇給の仕組み
6位口コミ・評判
7位会社のSNS・発信内容

経営者が意識すべきこと

ポイント
「給与」より「働き方」が重視されている
「隠す」より「見せる」ことが信頼につながる
SNSでの発信は、もはや必須
口コミサイトは必ずチェックされている
「雰囲気」は言葉より「見せる」ことで伝わる

今日からできること

アクション
求人に残業時間・有給取得率を追記する
社員の写真・インタビューを掲載する
SNSアカウントを作り、発信を始める
口コミサイトをチェックし、改善点を把握する
面接で「会社の良いところ」だけでなく「リアル」を伝える

おわりに:若い人材の視点に立ってみよう

若い人材が何を見ているかを知ることは、採用成功の第一歩です。

「最近の若者は…」と嘆く前に、彼らの視点に立って、自社を見つめ直してみてください。

  • 自分が20代だったら、うちの会社に入りたいと思うか?
  • 求人情報を見て、働くイメージが湧くか?
  • SNSを見て、「この会社で働きたい」と思うか?

もし自信を持って「YES」と言えないなら、そこに改善のヒントがあります。

若い人材の採用は、簡単ではありません。でも、彼らが何を見ているかを理解し、それに応えていけば、必ず道は開けます。

あなたの会社に、素晴らしい若い人材が集まることを願っています。

BizVoice ライター 田中

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